なにからなにまでてけとーです。


by 言壺

最近読んだ本:小林泰三、変身、阿修羅ガール、戦争を演じた神々

■「人獣細工」(小林泰三/角川書店) [◎]
久々のクリーンヒット。すごい。「結」まで一本筋の通っている作品は大好き。
怖い描写を「怖がらせよう」と表現するのではなく、必然として淡々と書いているのがまた怖い。「ホラー」という分野はあまり興味がないが、ひきこまれた。
収録されているのは「人獣細工」「吸血狩り」「本」の3本。なかでも「本」。夜中に読んでいたのだが、ちゃんと読んだらあっち側に行ってしまうのではないかと、緊張のあまり先にラストを読んでしまった。普段はぜったいそんな読み方はしない。それでも面白いと思える良作。


■「肉食屋敷」(小林泰三/角川書店) [○]
収録は「肉食屋敷」「ジャンク」「妻への三通の告白」「獣の記憶」の4本。どれも救いが無いのだが、がっくりくるような感じではなく、じんわりくるので読後感は悪くない。「ジャンク」の汁系の描き方にぞわぞわ。想像すると生臭さが脳内に広がっていく。


■「目を擦る女」(小林泰三/早川書店)
前述の2冊は図書館で借りたのだが、これは購入。こちらはSF作品になるわけだが…いまいち?期待が大きすぎたか。
「刻印」はシュールで好きかも。それを言ったら「未公開実験」も捨てがたい。ターイムマスィーーーン。


■「変身」(東野 圭吾/講談社)
疾走ぎみなテンポで面白かったのにラストが穏やか…平坦。あのまま疾走してほしかった。作者自身が壊れていく主人公に感情移入出来ていない感じで残念。


■「阿修羅ガール」(舞城 王太郎/新潮社)
同じくあれだけむちゃくちゃをやったのにラストが穏やか。もっとどっかにいっちゃってほしかった。文体はテンポ良く面白い。一気に読める。だが、わざとだろうけど下品。
ところで級数を大きくしていいのは火浦巧だけかと思っていたが、案外この手法は使われているのだなぁ。まんがちっく。


■「戦争を演じた神々たち[全]」(大原まり子/早川書房)
図書館にあったのだが表紙の絵があまり好みではなく、なかなか手に取れなかったのだがようやく借りてみた。大原まり子作品を読んだのは初めてかもしれない。世界観が面白い。可もなく不可もなく。
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Commented by mizchi_666 at 2005-07-25 15:49
小林泰三はハードSFに行っちゃう気みたいでちょっと悲しいです…。
小林泰三ファンとしては『玩具修理者』と『ΑΩ(アルファオメガ』も勧め。
Commented by ikkyuu_as_cousaku at 2005-07-25 21:27
>■「阿修羅ガール」(舞城 王太郎/新潮社)

第二部いらねー、とか思いませんでしたか?というか、本当に恐かった。二部。
Commented by chiering-ring at 2005-07-25 23:56
村上龍も「69」の中でインパクトのあるセリフの級数を大きくしてさらにインパクト上げてましたから結構昔から使われてるのかもぉです。<舞城
Commented by kototubo at 2005-07-26 00:07
>みずちさん 小林泰三は角川版が吉ですね。早川版…よくわからん…。
今、玩具修理者読んでいます。コエー!

>いっきゅさん 二部、こわかったとです。こう、描写が分かりやすいのですよね?
想像力が追いつきまくりでした。でもあのノリで長編書いて欲しいかも。

>ちえりん姫さま 村上龍は未読かもです。(^^ゞ
ライトノベルだとよく見かけますよね。
by kototubo | 2005-07-25 00:14 | 本。 | Comments(4)