最近読んだ本。
2007年 05月 14日
「勇気凛々ルリの色」シリーズの続きが…!!と思って買ったのだけど、内容はごく普通の?エッセイ。あのシリーズの軽快な雰囲気は無かった。残念。
「古今東西の小説の中から一番好きな登場人物のひとりを選べ」という文章があったが、私の場合はなんだろう?「一番」て難しい…アプロ(敵は海賊)かな(笑)。もしくは秋山小兵衛(剣客商売)とか。榎木津礼二郎(京極堂シリーズ)もいいなー。(うわなんか軽い…)
■「神狩り」(山田正紀/早川書房)
話全体は好きだが、「神」の存在位置が私が考えている位置よりも人間に近い。その点が理解できなかった。
■「ジョナサンと宇宙クジラ」(ロバート・F・ヤング/早川書房)
なんなのだ、ヤングは天才か!「珠玉」という言葉がよく似合う作品群。
■「忌憶」(小林泰三/角川ホラー)
相変わらず気持ち悪い状態を日常として書かせたら逸品!
■「憑神」(浅田次郎/新潮社)
どうラストにもっていくのかと一気に読んだ…が、あああこうかー。終盤直前まで笑いがあったのに、ラストだけ違う。最近、浅田作品はそういう展開多くないか?どうも苦手。
■「アリス—Alice in the right hemisphere」(中井拓志/角川ホラー)
久々に一気読みできた作品。情景描写が不思議。内面的な話など「物語」ではなく実際のこととして共感出来る文章が多かった。
「右半球の天才」について「一括処理」という表現が使われていたが、これって自分は絵を描くときがそうかも。脳内にあるものをそのまま紙に落とす、って感覚。描ける絵はそんな感じ。描けない絵は一括処理できてないから、端から観察するしかない。でもまぁ私の場合、それがうまく落ちてこないことのほうがが多いんだけれども。もしくは正確に落ちてきても、第三者から見た時に何だか分からない(苦笑)。
■「姉飼」(遠藤徹/角川ホラー)
独創的と言えばそうだが毒々しい・痛々しいだけに終わっている。文章が稚拙か。
■「暗闇のスキャナー」( フィリップ・K・ディック、山形 浩生 訳/東京創元社)
前半の読みにくさに苦労したが、中程を過ぎた頃から加速で一気読みした面白さ。根詰めて読んで、ラストで開放感…こういうことか!久々に「腑に落ちた」作品。もう一回読もう。