人気ブログランキング | 話題のタグを見る

最近読んだ本。

びつくりしたことに、本の話題は7月から止まっていたのだった。
どれだけ読んでいないんだ、という話だ。
所詮読書感想文は苦手だ、という話でもある。
次の履歴書には「趣味:読書」とは書けない気がしてきた。


■「玩具修理者」(小林泰三/角川書店) [○]
主人公が最初から最後まで壊れているのがいい。
題材としては他にもありそうなのだが、他者が書かない肉片の落ちる描写で抜きんでていると思う。


■「AΩ」(小林泰三/角川書店)
導入は面白かった。
のだが、中盤以降のまんがちっく表現、それから終盤のあれはなんだろうか。決まった数の敵を倒すという展開はまるで週間ジャンプの作品のよう。


■「ネフィリム」(小林泰三/角川書店)
シーンごとの描写は細かいが、結局なにが書きたかったのかがわからない。特にラストシーンはつっこみどころ満載で、おーいなんだーこの展開はー。


■「家に棲むもの」(小林泰三/角川書店)
短編集。タイトルになっている「家に棲むもの」は全体的に毒が弱い…?
が、最後に収録されている「おじいちゃんの絵」はいい。
やはり主人公が壊れている。



一時的に小林泰三祭り状態で読みふけったのだが…長編より短編の方が面白いな。ということで、個人的に小林泰三は「本」が最強。それから「玩具修理者」の壊れっぷり。それから汁系の文章を書かせたら逸品だ。
ところでエキブロで創作系の文章を書く方で、小林泰三系じゃなかろうか?と勝手に思っている人がひとりいる。ぜひもっと書いて欲しいのだが。



■「麦撃機の飛ぶ空」(神林長平/早川書房)
図書館に入っていてびっくり。
えーと。いつもと違う文体で読みづらかったです。


■「鏡像の敵」(神林長平/早川書房)
久しぶりの新刊で期待あり。そして読み終わった後にやっぱり長編の方がいいな、と。「麦撃機の飛ぶ空」とリンクしている作品が多々あった。両方同時期に読めたのはラッキーだったかも。



■「天切り松闇がたり 3 初湯千両」(浅田次郎/集英社) [◎]
待ってましたの文庫化。浅田次郎らしいテンポ良い話作りで好きな作品。歴史上の人物が当然のように脇役として現れるのがまた面白い。

浅田次郎というとまず「鉄道員」なのだろうか。きれいな世界をきれいに書ける作家ではあるが、浅田次郎の真骨頂はそっちでは無いと思う。
ことつぼ的オススメはこの「天切り松」シリーズと「プリズンホテル」。次点で「蒼穹の昴」、「壬生義士伝」。
あとエッセイの「勇気凛々ルリの色」が何度読んでもおかしすぎる。最強。わはは。



■「グインサーガ 104 湖畔のマリニア」(栗本薫/早川書房)
そろそろもうどうでもよくなってきてはいます。
by kototubo | 2005-10-11 01:11 | 本。